ここまできて自分にできること(廃棄物編)④

 前回にも少し触りましたが、当初『一般廃棄物』として捨てられていた『使用済み針』『血液付着のガーゼ』『注射器』などなど・・・。現在では考えられないほどの『ごちゃ混ぜ』な出し方が横行していました。

 そんな中、回収作業員の使用済み注射針による『針刺し事故』が発覚しました。これも発覚したものの他に過去多くの『埋もれた』同じような『事故』は起こっていたと思います。

 発覚したのは、作業員がたまたま話の流れで報告してきた程度のことだったかと思います。本人も大ごとになるとは思ってなかったと思います。

 この『事故』に対して、排出者(病院)に対して『感染』の可能性を申し入れ、該当作業員の感染に関する検査を数回に分けて行いました。1回目はその当日、2回目は3ヶ月後、3回目は半年後、4回目は1年後。ここまでやったところで結果として『感染の可能性なし』とのことだったので、ここではことなきを得ました。

 その後、もちろん一般廃棄物の中からそのような『医療系』と思われるものに関しては『産業廃棄物』として『分別処理』する流れとなりました。

 この『医療系産業廃棄物』『普通産業廃棄物』とも『別』な扱いとして『感染性』の廃棄物としてその後扱われるように変わりました。

 俗にいう『バイオハザードマーク』の入ったものです。この分類から産業廃棄物に関しても『普通』『特別管理』と別れることとなり、排出方法も小型の密閉式のポリボックスを使用して、血液や針が流出しないもので排出することになりました。

 このボックスの選定にも色々サイズなどを考慮したり、針や血液が漏れないものに関しては『ダンボールボックス』ビニール袋を使用したものなどのラインナップも増やして価格帯をできるだけ安価なものになるように調整したりしてました。

結果、その当時では以下のような医療用のラインナップを構築していました。
 ・20Lプラスチック容器
 ・40Lプラスチック容器
 ・50Lプラスチック容器
 ・約40Lダンボール容器(10枚組ビニール付き)

 用途としては、20Lは注射針用、もしくは歯科医での少量対応。40Lは病院での手術室用その他。50Lは人口透析用廃棄物。段ボールに関しては、体液血液を拭き取ったガーゼなどビニールから漏れることのないもの用。

 これらサンプルを持参して各病院で説明会とプレゼン、勉強会などしょっちゅうやってました。年に1度は病院の廃棄物担当者を連れて『処分地見学』(確認)もしていました。これらは『廃棄物処理法』で決められていて、排出者がちゃんと排出した『ごみ』を最終的にきっちり処分されているかどうかを確認するとこが義務付けられていました。

 特に『医療廃棄物』に関しては『不法投棄』されないように行政も厳しく監視していました。最近になって『不法投棄』のニュースも少なくなりましたが、過去かなりの量『不法投棄事件』が起こっていて世間でも問題視されていたことを思い出します。

 この約30年にわたって『廃棄物』の処理方法はやっと確立してきましたが、たまに流れるニュースの中では『原子炉』での『放射性廃棄物』の処理に関してまだまだ解決の糸口は見つかってません・・・。

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 さて、簡単にしかお話ししてないかと思いますが、ざっくりこのような流れで医療廃棄物は廃棄のやり方が形成されて現在ではスムーズに処理されるようになりました。今後もまだまだその他問題視されるゴミ問題は出てくるでしょうが、私の経験していた『ゴミ問題』はここまでのものです。

 次回は、現在の仕事場である『運送業』について思う節を記載していきたいと思います。本日もありがとうございました。

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